Maneuver
着岸・離岸操船etc.


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着岸操船例
   
タグボート1隻を使用する着岸

B : BRIDGE 配置 
    (Capt., 3/O, Q/M)

F : FORE STATION
    (C/O, B/S etc.)

A : AFT STATION
    (2/O, Q/M etc.)

   
型船の接岸速度は一般的に5~15cm/sが妥当とされている(気象・海象条件を考慮しない)が、これは岸壁のFender性能(ゴムの弾性、防衝機能)にも大きく影響される。
小型船舶などでは岸壁にそのような防護材が設置されていないところに接岸する場合もかなりあるため、惰性で接近することは避け、岸壁手前で船を完全に停止させる(つもり)ように操船することが肝要である。また接岸前には小型船舶自らが防舷物の準備を忘れてはならない。

UKC(Under keel Clearance):船底から海底までの距離。喫水の10~15%でないと着岸させない。

 
   
   
離岸操船例
   
タグボート2隻を使用する離岸

B : BRIDGE 配置

F : FORE STATION

A : AFT STATION

   
   
 
離・着岸のアニメはイメージです。こんな感じで離・着岸しますが、本来はもう少し細やかにエンジンや舵を使用しますので、この通りに操船しても画面通りに船が動かないこともあります。ご了承下さい。
   
   
   
レッコ アンカー
   
投錨する時にかける号令が「レッコ アンカー」です。英語では
「Let go anchor」。

その要領は左図のような感じになります。
ホースパイプにはまったっままの状態からレッコすると錨によって船体を傷つける恐れがありますので、まずは錨鎖を繰り出し錨を海面近くまで下ろします。
「Half shackle walk back on the water, Hold on cable」
などと言う号令がこれにあたります。
ただし、水深が深い場合などは錨が海底衝突時に受ける衝撃を緩和するため、ある程度海面以下に伸出させることもあります。


その後、適宜後進機関使用しながら「レッコ アンカー」(投錨)し錨鎖を出して、錨泊させます。
商船ではこいった方法がポピュラーですが、後進投錨は勇ましくないという観点からか、外板も厚い艦船等ではホースパイプからそのままレッコし前進投錨するそうです。
(錨鎖を出し錨を空中にぶらせげていると、鼻水たらしてるように見えて、どうもカッコ悪いのは納得。)



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