二重底構造の各部名称(Double Bottom Construction)
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@内底板Inner bottom plate A艙口縁材Hatch Coaming BTop side tank
CBilge hopper tank DShell frame EBracket Fhull plate GTop
side tank bottom(sloping) plate HHopper tank sloping plate ICenter
girder JSide girder KBottom longitudinal LStrut MSolid Floor
N軽目孔Lightening hole OMan hole PCorrugated Bulkhead QLower
stool R&STransverse ring web
21.Deck longitudinal 22.Inner Bottom longitudinal 23.Bilge keel 24.船底外板Bottom
Plate 25.Bilge hat 26.Bilge well 27.Side stringer 28.Compression
bar
(すいません。ホームページビルダーが古すぎて21以降の丸数字が出ません。)
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フロアースペースの誤用
古株の営業方などでも疑問なく使っている。このフロアースペース。
「その荷物のためのフロアースペースはもうないです。」
などとよく聞く話だ。営業などは大卒のできる方たちなので床面積を英訳しているのか。もっともな言い方で間違っていないだろうが、しいていうなら船は立体的な空間を使用するのでフロアは余計だ。スペースだけでよい。
というか、在来船海技の世界ではこのフロアースペースなる言葉がよく取りざたされるから、どこかで聞きかじったのを営業課長も使っているのではなかろうか。なんにでも「難儀」という言葉を使いたくて仕方ない帰国子女や、「in
the other day」というのをメールに多用する新入社員がいたりしたが、これとよく似ている。なんかツボに入って使いたいのだろうが、うろ覚えは往々にして誤まる。
船の底は二重底になっている。通常そこはBallastや燃料を積載するTankとして活用するので、その上面をTank Topと言ったりするが、それはLower Holdの床面で内底板(Inner Bottom Plate)を意味する。
一方下面の外板はBottom (Shell) Plateと呼ばれる。このTank top plateとBottom
plateの間には当然の如く強度部材が入っているのは想像に難くないだろうと思う。主縦強度部材はセンターガーダー&サイドガーダーで、主横強度部材が(Solid)Floorです。このFloorはFrame3本または4本おきにあって2400mmまたは2800mm間隔で設置されている。本来、船の世界でFloor
spaceと言えばTank top areaを指さず、このFloorの設置間隔を示す言葉となります。
荷主さんが誤用するのは良いが、船社の営業が異なった意味で自ら使用するのは違和感がある。まあ営業&荷主間で通じて気分よく使っているから、そこに口を挟まなかったが、時に海技チームにやってきて、
「なんとかフロアースペースを作って欲しい」
と頼まれた日にゃ、(内心)ドックの技術者じゃないからそんなもん作れと言われても困るなあと、ほくそ笑まれる。
*船のHold内の構造は上記程度しかない。ドックの技師ではないので、記号や材質その他難しいことは必要ありません。船社の営業の中では強度部材としてこれぐらい覚えておけば意味がわからず恥をかく、などがないように思います。 |
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(付録)Stiffener |
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作者著書
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